
最近、鏡の前でお客様とこんなお話をすることが増えました。「なんだか、いつも同じところで髪がパカッと分かれちゃうのよね。頭頂部がペタンとして寂しい気がするの」と、ご自身の分け目を少し気にされるご様子。
ふとした瞬間に鏡を見たり、写真に写った自分を見たときに、なんだか頭頂部のボリュームが減ったように感じてハッとすること、ありますよね。そのお気持ち、すごくよく分かります。
実はこれ、髪が減ってしまったというよりは、「髪の根元が定位置を覚えすぎている」ことが原因だったりするんです。毎日同じところで髪を分けていると、根元が「あ、ここが私の居場所ね」と記憶してしまいます。まるで、本にギュッと折り目をつけると、次に開いたときも自然とそこから開いてしまうようなイメージでしょうか。加えて、大人になるにつれて頭皮が少しずつ硬くなったり、髪の水分バランスが変わったりすることで、その「折り目」がより目立ちやすくなってしまうんですね。
こんなとき、「ボリュームを出さなきゃ!」と焦って強いパーマをかけたり、高価な育毛メニューを急いで探したりする方もいらっしゃいます。でも、スキップでは、まずは今の髪と頭皮が無理なく自然でいられることを一番に考えたいなと思っています。強いお薬で無理やり立たせるのではなく、頭皮の緊張をほぐし、髪の根元が本来持っている「立ち上がる力」をそっと手助けしてあげる。そんな等身大のケアが、実は一番心地よく長続きする秘訣だと感じています。
そこでお家でもできる、ちょっとした工夫を一つご提案させてください。お風呂上がりに髪を乾かすとき、いつもの分け目から乾かすのではなく、あえて分け目をまたぐように、左右から優しくドライヤーの風を当ててみてください。根元を指の腹で軽くこすりながら乾かすと、根元のクセが取れて、ふんわりとした立ち上がりが生まれやすくなります。
そして、たまには分け目をほんの1センチだけ、右か左にずらしてみるのもおすすめです。最初は少し違和感があるかもしれませんが、いつもと違う自分に出会えたみたいで、ちょっと新鮮な気分を味わえますよ。
髪の根元がふんわりすると、なんだか心まで少し軽くなる気がしますよね。毎日のほんの少しの工夫で、鏡を見る時間がもっと楽しいものになりますように。