
朝晩の空気がひんやりとしてきて、なんとなく秋の気配を感じる頃になると、お客様から「なんだか最近、髪が広がりやすいんです」「夏の疲れが出ているのかしら?」というお声をよく耳にします。
鏡の前に座られたお客様の髪に触れながら、本当にその通りだなあとしみじみ感じることがあります。夏から秋へ、そして冬へと季節が移り変わるとき、私たちのお肌と同じように、髪や頭皮もちゃんとその変化を受け止めているんですよね。
では、どうして同じ人なのに、季節によって髪質が変わるように感じてしまうのでしょうか。
大きな理由のひとつは、私たちが暮らす環境の「湿度と温度」のバランスにあります。例えば、夏の間は汗や湿気で髪が水分を吸い込み、ふくらんだりうねったりしがちです。それが秋の乾燥した空気に変わると、今度は髪内部の水分が外へ逃げやすくなり、パサつきや静電気が起きやすくなります。
また、夏の強い紫外線が頭皮や髪の毛の表面に与えたダメージが、少し時間を置いてから表面化してくるというのも、季節の変わり目に髪が扱いにくくなる原因のひとつなんです。植物が季節の巡りの中で葉の色を変えたり実をつけたりするように、私たちの髪もまた、自然のサイクルと繋がっているんだなあと感じます。
美容室スキップでは、流行りの特別なトリートメントで無理やり髪をコーティングして押さえ込むことよりも、まずはその時々の自然な状態に寄り添うことを大切にしています。季節の変わり目だからといって、あれもこれもと特別なケアを頑張りすぎる必要はありません。
お家でできるちょっとした工夫としては、シャンプーのあとのドライヤーをいつもより少しだけ丁寧にかけてあげること、そして洗い流さないトリートメントをほんの少量、毛先中心になじませてあげるだけでも、髪の手触りはフワッと優しく落ち着いてくれますよ。
カレンダーの数字だけでなく、ご自身の髪の感触を通して季節の移り変わりを感じるのも、日々の小さな楽しみかもしれませんね。今日も上天草の穏やかな空気の中で、あなたの髪が心地よくまとまってくれますように。