「濱田さん、今朝また鏡を見てため息が出ちゃったわよ。この白髪、どうにかならないのかねぇ…」
お店の鏡の前に座るなり、そんな風にこぼされるお客様、本当に多いんです。毎日家事に仕事に頑張って、ふと鏡を見たときにキラッと光るアイツを見つけてしまうと、なんだかどっと疲れが出ちゃいますよね。そのお気持ち、痛いほどよくわかります。
熊本県上天草市で「美容室スキップ」をやっています、濱田です。
白髪のご相談を受けるとき、私が現場でよく目にする「もったいないなぁ」と思う習慣があるんです。それは、気になってつい毛抜きでピッと抜いてしまうこと。
なくしたいお気持ちはすごくわかるんです。でも、それをすると頭皮の奥にある髪を作る工場がびっくりして、髪の毛自体が生えなくなってしまうことがあるんですね。だから、もし見つけても「抜く」のではなくて、根元から小さなハサミでそっと切ってあげるだけで大丈夫ですよ。
実は私、若い頃は本当に人付き合いが苦手でしてね。美容師になったものの、人間関係に悩んで逃げるように10店舗もお店を転々とした不器用な人間なんです。それでも30年、こうして美容師を続けられているのは、下積み時代にシャンプーをしたお客様が「あー、気持ちいいね」って微笑んでくれた、あの温かい記憶があるからなんです。
だからこそ、私は目の前のお客様の「日々の暮らし」に寄り添うことを一番大切にしています。
最近の美容業界はどこもかしこも極端な値上げブームですが、私はそれに流されるつもりはありません。上天草で暮らす皆さんの生活基準に合わせて、本当に価値のある技術を適正な価格でお届けすることが、私の誇りなんです。
白髪染めだって、毎月美容室に来るのは家計的にも大変ですよね。「今月は出費が重なったから、顔まわりだけ自分で染めたの」「子供の髪は私が家で切ってるのよ」と少し申し訳なさそうにおっしゃる方もいますが、私はそういう皆さんの「賢い工夫」、大賛成です。生活を守るための工夫なんですから、心から肯定しますし、応援しています。
昔の美容技術って、本当に髪やお財布に負担がかかるものが多かったですよね。縮毛矯正なんて2〜3万円もして、それでも髪が傷んでしまう時代を私は知っています。でも今は技術が進歩して、うちでもレブリン酸という新しい成分を使って、地元の高校生たちがダメージを気にせず自然なサラサラ髪を手に入れてくれます。鏡を見てパッと顔を輝かせるあの子たちを見るのが、私にとって何より嬉しい瞬間なんです。
白髪のケアも同じように、どんどん優しく進化しています。今はただ真っ黒に塗りつぶすだけじゃなく、明るい色で自然に馴染ませることもできるんですよ。
お家でできるちょっとした工夫としては、シャンプーのときに、ほんの少しだけ指の腹で頭皮を優しくモミモミしてあげること。それだけで頭皮の工場に栄養が届きやすくなるので、ご自身の頭を労わるつもりで、ぜひ試してみてくださいね。
白髪は、あなたが今日まで一生懸命に生きてきた大切な証拠です。決して恥ずかしいものなんかじゃありません。
「ちょっと白髪が目立ってきたな」「自分で染めるのも疲れちゃったな」
そんな時は、ふらっとスキップに遊びに来てください。今のあなたに一番似合う、そして無理なく続けられるスタイルを一緒に探していきましょうね。
明日、あなたが鏡を見る時間が、ほんの少しでも優しいものになりますように。